意外と高い、言葉の壁

関西と関東、とりわけ大阪と東京はなにかと比べられることが多いですね。そのため何となくお互いに相容れぬものを感じているかもしれませんが、実際大阪に足を運んでみると地元の人たちのフレンドリーさに驚くはずです。ですがやはり、関東と関西の言葉の壁は厚く、ニュアンスや使い慣れた言葉には違いがあるようです。

◆「あのね」は関西では丁寧語

言葉の壁、というのは細かい部分であればあるほどより顕著になるものです。その代表ともいえるのが、「あのね」問題。日本テレビで放送している「秘密の県民SHOW」で放映された内容によると、関西の人たちにとって話しかける前につける「あのね」は丁寧語なんだそうです。関東で言うところの「あのですね」と同じようなニュアンスで使っているのだとか。とはいえ関東の感覚でいうと、言葉の初めに「あのね」をつけると何となく小ばかにしているような印象を持つはず。目上の人が説き伏せたり説教したりするときに使うような言葉、という印象ですね。ですが関西では全く逆で、むしろ目下の人が上の人に対して積極的に使う言葉として認知されており、小学校では児童が先生に対して「あのね」と話しかけるのが普通なのだそうですよ。ちなみに関西人にとって「あんな」というのが普通に話しかけるときに使う言葉。丁寧さで格付けしていくと「あのね」→「あのな」→「あんな」→「あんなあ」になるそうです。関東の感覚では全くない概念なので、関東にきてカルチャーショックを受ける関西人は珍しくありません。

◆微妙なニュアンスの違いは「あのね」だけではない

この微妙なニュアンスに引っかかってしまう問題は、「あのね」だけではありません。とくに言葉遣いに細心の注意をはわらなければならないビジネスの場では、関西人の言葉遣いに引っかかってしまう関東人が非常に多いのだそう。

先ほどあげた「あのね」だけでなく、語尾につける「~でしょ」とういのも認識にかなり差が出ます。「あのね」同様、この言葉も関東人にとっては友達同士など気心の知れたもの同士で使う言葉遣いですが、関西人にとっては敬語。ビジネスなど、敬語が当たり前のときに普通に使う言葉なんだそうです。関西人にとって砕けた会話の終わり方は「~やろ」「~やで」といったニュアンス。関東の人にとっては敬語でなくとも、関西弁では十分に警護の扱いになるんだそうです。

そのため普段自分たちが使う敬語よりも丁寧な話し方をする関東人は、受け取る側からするとバカにされている、見下されていると感じる人が少なからずいるそうです。関東の人からするとそこまで親しい関係ではない相手に対して失礼のないように、と使っているだけなのですが関西の人たちの耳には必要以上に飾り立てているように聞こえてしまうようですね。逆に関西の人のフレンドリーな会話は関東の人の耳には言葉使いが荒い、言葉が悪いと聞こえてしまうようです。お互いに全く悪気はなく、むしろ距離を縮めよう、失礼のないようにしようという心遣いからなのですが完全に裏目に出てしまっていますね。

この普段の言葉の使い方だけでなく、関東と関西では文化が大きく違います。そのため何かと比較されますし、住んでいる人たち同士も何となくライバル意識がありますよね。ですがそれをいつまでも持っていては、いい部分は見つけられません。偏見を一度捨てて、純粋な視点で見てみればきっと関西弁の微妙なニュアンスの違いやテンポのよい会話にも、おもしろさを見つけることができるはず。言葉の壁にぶつかってしまったら、冷静に一歩引いて理解しようという姿勢になることが重要になってくるはずです。

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